パーキンソン病とつきあいはじめたあなたに
コンパクトめにゅー最終更新日 2006.02.23

パーキンソン病と診断されたばかりのあなたには、きっと知りたいことがたくさんあると思います。 そういう疑問に、少しでも答える ことができればと思い、このページからいろいろな情報源へリンクしました。


問1 本当に私はパーキンソン病でしょうか?


パーキンソン病の症状はさまざまで、ひとりひとり症状の現れ方がちがいます。内科、婦人科、整形外科、精神科などいくつかの科を受診しても診断がつかないままで数年経ってしまうことも少なくありません。

パーキンソン病は脳のCTやMRIでは異常がないのが普通です。パーキンソン病の4大症状(振戦、固縮、無動、姿勢保持障害)が最初からそろっていることは稀で、たいていはこのうちのひとつの症状から始まります。これらの症状以外の 自律神経症状などで始まることもあります。またうつ症状で始まることもあります。

神経内科で正しい診断を受け、病気を受け入れ、パーキンソン病に関する正しい知識をもつようにしましょう。正しい知識をもつことであなたの不安感やストレスは軽減されるはずです。

パーキンソン病の症状について理解し、必要以上に心配しないようにしましょう。

診断が疑わしい時にはセカンド・オピニオンを求めることもできます。

[参考]Apple の「Ask the Docter BBS」では神経内科医に相談できます。

Apple の「書籍の紹介」ではパーキンソン病の知識を得られる本を紹介。

Apple の「パーキンソン病の治療の進め方」は水野美邦先生のご講演をまとめたものです。

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問2 パーキンソン病の治療はのみぐすりですか?


パーキンソン病の治療は内服薬が主体です。

しかし、パーキンソン病と診断されたら直ぐに治療が必要というわけではありません。日常生活にさして困らないようであれば薬を飲まなくても差し支え有りません。日常生活や仕事に差し支えるようになってから薬を飲み始めても構いません。薬を飲み始める時期については主治医と相談されると良いでしょう。

実際、薬でうまくコントロールできればかなり長い間(10年くらいと言われていますが、20年とも言われる時代に入りつつあります)自立した生活を送ることができます。寿命も普通の人と余り変わらなくなったと言われます。

パーキンソン病の原因・治療などの研究は非常に進んでおり、新しい治療法(手術治療遺伝子治療幹細胞移植など)や 新しい薬も開発されてきています。いずれは完治する可能性もあります。将来をそんなに悲観することはないのです。

[参考]DBSなどの外科的治療法は、薬による治療をある程度行った結果によって選択肢に加わります。

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問3 闘病のつらさを考えると不安です。この不安を、どのように解消すればいいでしょうか?


最初にパーキンソン病と診断されたとき不安になるのはあなただけではありません。悲しみ孤立感不安感といった、さまざまな感情が起こってくるでしょう。なぜ自分だけがこのような難病にかかったのかと人生を恨み、落ち込むことはよくあることです。パーキンソン病の患者はたいてい一度はみんな落ち込んでそこを通り抜けてきたのです。友の会、インターネットなどを通じて同病の友達を見つけ、その人たちの体験を聞くのもいいかとおもいます。

落ち込んで引きこもってしまったり、これらの感情を否定したりすることは状況を悪化させるだけです。あなたの伴侶か、親しい友人か、パーキンソン病にかかっている人か、あるいは健康相談の専門家と一緒に話し合って、少しずつあなたの気持ちを分析してみましょう。

パーキンソン病だということを受け入れるのは容易なことではありません。症状の変化に自分をあわせ、パーキンソン病と共に生きていくことができるようになるまでには時間が必要です。自分の症状をきちんと知り、病気についての知識、情報を得て、病気のことを友人や伴侶に理解してもらうことが助けとなるでしょう。

また病気の進行した人に会うことによってショックを受けることがあるかもしれません。しかしその反面その人たちがどのように毎日を生活しているかを知ることによって得るものは大きいでしょう。

[参考]Apple の「心のケア」では事例を中心に心のケア法を紹介しています。ストレスや不安感・緊張感はパーキンソン病の症状を悪化させると思われます。

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問4 誰に相談すればいいでしょうか?


パーキンソン病の患者は日本全国に約12万人といわれています。

そして多くの患者があなたと同じ状況を経て、パーキンソン病とともに生きています。


1.全国パーキンソン病友の会本部では、月曜―金曜、11時―4時まで、相談の電話を受けつけ、同じ病気の人などを紹介しています。また各都道府県に友の会の支部があります。友の会へ入会するのもいいと思います。


2. 行政の窓口としては、各都道府県および東京都23区の保健所が難病対策を担当しています。

 公的援助(問8参照)は、障害者福祉・介護保険など制度ごとに市町村の役場や保健所に担当の窓口があり、相談に応じてくれます。


3. 病気の初期から家事、外出、その他の日常生活についての援助が必要になっている方もあります。

 そのような方は公的援助を受けるために、身体障害者手帳の申請をしましょう。40歳以上の方は介護保険の認定も受けましょう。(介護保険・身体障害者福祉の両方を申請できます)ヘルパーなどの人的援助は必要ない方でも、介護保険のケアマネージャーや身体障害者福祉の相談員のアドバイスのもと、手すりをつけるなど住宅内の環境を整えることで、自立した生活がよりしやすくなります。

[参考]Apple の「福祉・介護」 では、さまざまな援助制度を紹介しています。

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問5 進行性の病気と聞いていますが、どのくらいの速さで病気が進行するのでしょうか?


パーキンソン病はいまのところ完全に治る病気ではありません。

しかし、1日や2日で変化のある病気でもありません。進行の速度には個人差もありますが、一般的に、病気の進行は遅く、薬のお陰でほとんどの症状がおさえられ、かなり長い間自立した生活が可能です。発症年齢によっても違うのですが、一般的に、年齢が若くて発症した人ほど、病気の進行も遅いようです。でも長く治療を続けなければいけないので、治療をしているうちに薬の効きが悪くなったり、薬の副作用がでくるといったような問題も起こります。
  (カナダパーキンソン病財団のパンフレットより)

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問6 知能が冒されるということはないでしょうか?


一般的には知能が冒されることはありません。軽い記憶力の低下がみられることもありますが、パーキンソン病よって知能の低下、注意力、集中力の低下は一般的にはおこりません。

但し、ある種のパーキンソン病の薬が原因で、精神的に混乱したり、失見当識(時間、場所、周囲の状況がわからなくなること)がおこることがあります。また、これらの症状は、他の病気が原因の場合もありますので、こういった症状が出た時は必ず医師に報告してください。(カナダパーキンソン病財団のパンレットより)

パーキンソン病は老人に多い病気なので痴呆が合併することがありますが、その頻度はパーキンソン病でない人が痴呆になる頻度にくらべてわずかに高い程度です。

若年性パーキンソン病の場合には痴呆の合併はほとんどないと言われています。

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問7 仕事を続けることはできるでしょうか?


パーキンソン病の患者で、それぞれの分野で定年まで仕事を続けている人もたくさんいますが、あなたの職業にもよります。

仕事を続けることがQOL(Quality of Life;生活の質)向上のためにも、又、症状の悪化をふせぐためにもいい場合があります。いい意味での緊張感、社会参加の意識が体調をよりよく保つためのある種の励みになることもあります。

パーキンソン病だと診断されたからといって、慌ててすぐに退職したりしないようにしましょう。今の仕事を辞めてしまうと、病気ということがハンディになって、新しい仕事を見つけるのは容易なことではありません。職場の人と相談して体力的に無理のない環境で仕事が続けられればそれに越したことはありません。

場合によっては仕事の仕方や内容を変えなければならないこともあります。

たとえば、重いものを抱える仕事の場合は、理学療法士に相談すれば適切な助言が得られます。事務のように、長い間同じ姿勢で座って仕事をする人は、時々立ち上がって少し歩きましょう。又、あなたに合ったリズムで働くように努めましょう。

フルタイムで働く事が難しくなった時は、時間帯を変えるか、早期退職をするか、病気休暇をとるかなど、選択を迫られることになりますが、重要なことなので家族や主治医、または専門の相談員都道府県の労働担当部局(東京都では「 TOKYOはたらくネット」など)に相談して決めましょう。

Apple に投稿された体験談も参考になるかもしれません。

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問8 経済的援助は受けられるでしょうか?


1.[重要]生命保険・疾病保険
現在加入している保険の契約内容をチェックしておきましょう。発病後には普通の生命保険に新規契約できないので、発病前に加入した生命保険を解約しないように注意しましょう。

2.「パーキンソン病」に関する公的援助制度・・・特定疾患医療費助成があります。
[参考1][参考2]

3.公的な保険制度・年金制度のうち、パーキンソン病患者が該当する可能性のあるもの

 3−A「健康保険」・・・「傷病手当」

 3−B「雇用保険」・・・雇用年数、雇用条件などを確認して調べてみましょう。

 3−C「公的年金(厚生年金・共済年金・国民年金など)」・・・障害年金

 3−D「介護保険」・・・40歳以上でパーキンソン病患者は対象になっています。

4.福祉

 4−A「身体障害者福祉制度」
障害者の認定を受け障害者手帳をもらえば、様々な障害者福祉サービスを受けることができます。
重度障害者の特別障害者手当もあります。

 4−B「公的扶助」
どうしても経済的に苦しければ、「生活保護制度」もあります。

5.福祉手当など

ほかにも、福祉手当、見舞金、交通費の支給など市町村ごとにありますので相談してみましょう。

[参考]難病・特定疾患担当窓口

Apple の「障害年金Q&A」では障害年金について詳しく解説しています。

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問9 家族との関係はどうすればいいでしょう?


心的、物的両面で一番の支えになるのは家族です。家族とともにパーキンソン病について話しあい、協力を求めましょう。理解者が1人よりも2人、2人よりも3人とより多い方が、闘病の辛さも軽減されます。家族との絆を大切にし、そのための努力を惜しまないようにしましょう。

とはいっても家族がいつも病気のことばかりを気にしているのはあなたにとっても精神的な負担になることもあるかもしれません。

パーキンソン病だと診断されたからといって特別扱いする必要はないので、これまでどおりの生活をつづけ、家族の一員としてできることをやるという心がけをわすれないようにしましょう。

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問10 一人で住んでいる場合はどうしたらいいでしょう?


一人で住んでいるパーキンソン病患者の方は、大勢いらっしゃいます。

一人で住んでいることで、何か困難な問題が生じた場合は、地域の保健所、市町村の障害課、パーキンソン病友の会とその支部などに助けを求めましょう。

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問11 パーキンソン病とともに生きていくにはどうすればいいでしょう、毎日の生活でどのような点に気をつければいいでしょうか?


あなたの年齢、病状、考え方、家族の支え、経済状態などによって、どのような生活を送るかは違ってきますが、一般的な注意事項は以下のとおりです。


1.信頼のおける医師にかかり、分からないことは主治医や看護師、その他の各分野の専門家に訊ねましょう。


2.医師の処方どおりに薬を飲み、かってに飲む時間や量などを変えたりしないようにしましょう。

定期的に受診し、日常生活のこと、自分の気持ち、疑問点などをできるだけ主治医に話すようにしましょう。医師に自分をよく分かってもらえればいろいろな面での相談をすることが可能になります。


3.毎日、予定を立てて目的を持って1日を過ごすようにしましょう。予定通りいかなくても、良い日と悪い日があるということを理解しましょう。ある程度の調子の変化に一喜一憂するのではなく、長い目でゆとりのある毎日を過ごすように心がけましょう。


4.自分ひとりで孤立しないで、他の人が手をさしのべてくれた場合には感謝して素直に好意を受け入れましょう。


5.症状を周りの人によく説明しましょう。


6.あなたの才能や力を得意な分野にそそぐようにしましょう。趣味を生かした社会参加は生きがいにもつながります。(カナダパーキンソン病財団のパンフレットより)


7.ストレスをためないようにし、疲れすぎないように気をつけ、十分な睡眠をとって適度な運動をし、できるだけ積極的に社会とかかわっていきましょう。

[参考]Apple の「Ask the Dentist」では歯科治療や口腔(口の周辺)のケアについてとりあげています。
歯の健康が全身の健康に大きく影響することに注目しましょう。

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問12 運動をする必要がありますか?


パーキンソン病は身体の動きを悪くする病気です。規則的な運動をしても病気がなおるわけではありませんが、次のような効果が期待できます。


1.関節の動きをよくし、やわらかくする

2.運動不足から起こる筋肉の衰えを予防する

3.肺と心臓の循環をよくする

4.消化をよくする

5.ストレスにうまく対処し、病気をコントロールする気力を養う

6.薬の効きを最大限にする。

(カナダパーキンソン病財団のパンフレットより)


筋肉は使わなければ衰えるということを忘れないでください。

最近パーキンソン病の比較的早期からのリハビリの重要性が言われるようになってきました。無理のない程度の運動は続ける方がいいでしょう。

[参考]Apple の「補助療法」 では、 パーキンソン病の症状を緩和あるいは緩和する可能性のある運動などを紹介しています。

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問13 どのような運動をすればよいでしょうか?


それは、病気があなたの動きにどのような影響を与えているかによります。たとえば、姿勢をよくしたいなら、背骨を伸ばし、背中の筋肉を鍛える運動が効果があります。

あなたの主治医、理学療法士、保健婦さんなどに相談すればアドバイスがもらえると思います。

よく知られている運動としてパーキンソン体操、ストレッチなどがあります。またその他の 補助療法のなかにもあなたに合った運動があるかもしれません。

無理せず、少しの時間でもできるだけ毎日継続してやるといいでしょう。

パーキンソン病が進むと身体の動きが悪くなり、バランス障害も出てきて転びやすくなります。これらに対処するためにも 関節を柔らかくするような運動、身体のバランスを整えるような運動を早期からするのは良いことです。

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問14 スポーツや趣味の活動をやめなければならないでしょうか?


以前からやっていたスポーツや趣味などは体力的に無理がなければ続けたほうがよいでしょう。手を使う趣味はリハビリ(作業療法)にもなります。元気を出すためには、何か好きなことを選んで疲れない程度にする事が大切です。体調に合わせて、少しやり方を変えたり、新しいことを始めることもできます。気分転換にもなるので趣味を共にする友達とのつきあいは続けるようにしましょう。


ウォーキング、水泳、ガーデニング、太極拳、ボーリング、ゴルフなどレクリエーション的な要素のあるものもよいでしょう。他の人と一緒にすればやる気も起こり、励みにもなるでしょう(カナダパーキンソン病財団のパンフレットより)。

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問15 運動すると疲れやすいのですが?


パーキンソン病に罹ると、一般的に疲れやすくなります。自分のリズムをつかみ、体力を消耗しないように工夫する必要があります。たとえば、30分間ぶっ通しで続けないで10分ごとに区切ってやるとかです。体調がよくて、動きやすい時にやる必要があります。また、規則的に運動をすることが大切です。比較的軽い運動を、小間切れに何度もやる方がよいでしょう。

ストレスはパーキンソン病の症状を悪化させます。ストレス発散の意味からも適度の運動は効果があるでしょう。


また、夜は十分な睡眠をとることが、体力の快復には必要です。リラックスできる音楽を聴いたり、温めた牛乳を飲むのもいいでしょう。睡眠不足は症状を悪くし、薬の効きも悪くなります。十分な睡眠をとるように心がけましょう。いつも眠れないなら医師に相談しましょう。(カナダパーキンソン病財団のパンフレットより)

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問16 食生活では、どのようなことに気を付ければいいでしょうか?


パーキンソン病だから食べていけないという食物はとくにありません。

穀物(できれば精白してない方がよい)を中心に、野菜、果物、カルシウムを多く含む食品をいろいろ組み合わせて食べるようにして、栄養的にバランスのとれた食事を心がけましょう。高たんぱく食品は少し控えめにするのがよい場合もありますが、たんぱく質も必要な栄養素です。不足しないように食べ方を工夫しましょう。動物性脂肪を控えめにし、水分を十分補給することも忘れないようにしましょう。

食事のとり方と内容は、薬の効き方に影響することがありますので、薬の効き具合が悪くなった場合は、食事の内容、薬を飲む時間を工夫する必要があります。(米パ−キンソン病財団のインターネットの情報より)

また、パーキンソン病の患者は便秘になりがちです。繊維成分の多い食べ物を心がけて摂るようにしましょう。

アルコールも特に制限する必要はありません。

コーヒー、タバコも別に制限する必要はなく、普通に生活するように心がければいいと思います。

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問17 パーキンソン病は遺伝しますか?


パーキンソン病の原因はまだ明らかにはなっていませんが、環境要因、遺伝的要素が複雑に関与していると考えられています。

50歳以上で発症した人の場合には一般的には遺伝的要素はありません。

40歳以前に発症した若年性パーキンソン病と呼ばれるなかには、遺伝性のものもあります。 ただし、日本で多くみられる常染色体性劣性遺伝の パーキンソン病の患者では、 兄弟姉妹にパーキンソン病患者がいる例は多いのですが、配偶者が正常であれば自分の子供がパーキンソン病を発症する可能性はほとんどありません。

日本国内にはパーキンソン病の優性遺伝の家系は数えるほどしかありません。

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問18 旅行に行くのも構いませんか?


旅行に行くと返って調子がいいという人もいます。適度の緊張感のせいでしょうか。特に旅行を制限する必要はありませんが、できるだけ時間的にゆとりのある行程を考えるようにしてください。疲れすぎ、強度の緊張、不安はパーキンソン病にとってよくありません。



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