医療関係へ
2002.10.10 作成

パーキンソン病の痛み ― 筋肉痛とジストニア

ノースウェスト・パーキンソン病財団 パーキンソンズ・ポスト 2002・4/5月号より

パーキンソン病患者の多くが、 筋肉痛か、痛みを伴う痙攣、あるいはその両方を経験している。

筋肉痛の典型として、 一つか二つの筋肉に起きる筋肉深部の痛みで. 予告なしに現れ消えると説明されている。

たいてい、両足や両脚にこれらの症状が起きるが、どこの筋肉にも首の筋肉にも起こり得る。

このような痙攣は、筋肉あるいは関節の損傷と間違われ、パーキンソン病とは関係がないとして片付けられてしまうことが多い。

原因は、人によってさまざまだが、固縮かジストニア(筋肉の不随意収縮)と関連があるようだ。
こういう痙攣は、いつでも起こり得るが、普通は深夜か朝一番に起こる。
不快感や痛みは、軽いことも激しいこともあり、数秒のものも数時間続くこともある。

ある特定の靴を履いた時に起きるとか、ウォーキング、サイクリングなどのアクティヴィティに関連して起きる痙攣なら避けることができる。

とても激しい痙攣の場合、足が内側に曲がり、足のサイド(側面)で歩くことになる。 そのうえ、つま先が下に曲がるか、親指が上を向くので、靴を履いている間中足が痛むことになる。
このような特有の状態をジストニアという。

パーキンソン病の薬の効果が弱まるのと痛みの始まりが、関連している患者がいる。

朝一番か夜中のように、ドーパミンが少なすぎたり、あるいは血中濃度がピークに達する時のように、ドーパミンが多すぎたりすると、筋肉の痛みが起こるようだ。

筋肉の痙攣は、若年性患者によくみられ、筋肉の痛みを受け入れることでライフスタイルが大きく変わることになる。

問題の源は? パーキンソン病では、筋肉の異常ではなく、大脳基底核であると考えられている。

しばしば筋肉痛や痙攣はドーパミン剤を調整することでよくなるが、この方法がうまくいかないと、筋肉の痛みをなくすか緩和するために、薬を追加することが必要になるだろう。
キニーネは非常に昔から使われている薬でよく試されるが、今までのところ殆ど効果がない。
ほかの薬物療法には筋肉弛緩剤もあるが、鎮静作用と易労性(疲れやすくなる)という副作用のためうまく使いこなせないかもしれない。
鎮静作用がある薬物をもっと追加する前に、それによって加わる副作用を常に考えにいれる必要がある。
鎮痛剤は殆ど効果がない。

それではどうしたらいいか?

経口投与による鎮静作用と易労性という副作用がなく、痛みのある筋肉だけをターゲットにする治療が最近できるようになった。
ボツリヌス毒素すなわちBotoxは、活動しすぎてジストニアを起こしている筋肉をリラックスさせる働きがある。
この毒素は痙攣の原因となる筋肉に注射すると最大4ヶ月間痛みを緩和させることができる。
そのうえ、筋肉の機能が回復する。
Botoxの副作用は筋肉の注射したところが弱く、やわらかくなること。
弱くなるのを避ける鍵は適切な薬の量である。
治療の効果は3,4か月後に弱まるが、この治療を1年に3,4回繰り返すことができる。

筋肉痛の原因は、たくさんあり、確かに全てがパーキンソン病と関係があるわけではない。
だが慢性的痛みと不快感を引き起こす筋肉の痙攣は、患者のQOL(生活の質)を大きく損なう。
あなたの主治医とどの治療法を選ぶかを話しあうこと。
思わぬ発見で痛みから解放されるかもしれない。

原稿担当●Almond

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