2003.07.23 更新

医療関係へ

専門誌等から  今後期待されるパーキンソン病治療薬
いろいろなタイプのパーキンソン病の治療薬が次々と開発されているようです。
2004年3月発売の医学雑誌「内科」特集パーキンソン病―治療の問題点と今後の展開―の中に掲載されている座談会の記事の中から "今後期待されるパーキンソン病治療薬"を拾ってみました。
この中にはすでに海外では認可され使用されているものもあり、それらについては遠からずわが国でも使われるようになるかと思われます。
そのような意味合いからも将来的にかなり期待できそうです。

L−ドーパの合剤(メネシットなど)COMT阻害薬の合剤
・このうちの一つがSTALEVOとして外国ではすでに使われている。
・COMT阻害薬はレボドーパの分解過程を阻害するので、レボドーパが長く血中のとどまることができ、レボドーパの有効時間が長くなる。
・日本での発売は未定。

etilevodopa(エチレボドーパ)(TV-1203) [参考]
・水溶性で早く確実な吸収が期待される。
・レボドーパに代わるものとして開発が進んでいる。
・レボドーパ治療によって日内変動がおきるようになった進行期のパーキンソン病患者に有効。オンになるまでの時間を短縮し、1日のオンの時間を長くする。

entacapone(エンタカポン)
・COMT阻害薬。現在(2004年4月)日本で治験中。
・治験がうまくいけば数年後に日本でも使えるようになる。

sumanirole(スマニロール)(PNU-95666)
・D2受容体に働くドーパミンアゴニスト。

rotigotine(ロチゴチン)(SPM-962) [参考]
・ドーパミンアゴニストの経皮パッチ剤。
・もうすぐ日本での治験がはじまるらしい。
・パッチを貼ることにより皮膚から一定の量のドーパミンアゴニストが吸収されるので安定した効果が期待できる。
・初期の症状の治療に用いる。オフの時間を減らす。

SLV-308(SME-308)
・ドーパミンアゴニスト。
・ソルベイ社が明治製薬と一緒に治験を行うということだったが、
その後の情報はニュースダイジェスト参照。

rasagiline(ラサジリン) [参考]
http://www.rasagiline.com/parkinsons-drugs.html
・セレギリン(FP錠)と同じMAO阻害薬で、早く効くのが特徴である。
・1日1回の内服でよく、神経保護効果も期待される。
・アメリカで使用が可能になったとのこと。
・そのうち日本にも入ってくると思われる。
・エーザイが発売。

KW-6002 [参考]
・協和発酵が開発中のアデノシンA2a拮抗薬。
・レボドーパやドパミンアゴニストなど現在使われているドーパミン系の治療薬とは異なる新しいタイプの治療薬として期待される。
・オフの時間を減らすことが期待される。
・日本でも治験中。

Altinicline(SIB-1508Y)
・ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬。

CEP-1347
・協和発酵からのシグナル伝達阻害薬。
・今までの治療薬とかなり作用機序が違うので効果が期待される。
・病気の進行を遅くすることができるかもしれない。

ONO-2506
・S100βプロテイン産生阻害薬で、異常活性化アストロサイトをコントロールすることによってドーパミン性神経細胞を傷害から守る働きをすると考えられる。
・もうすぐ治験がはじまるようである。
・効果の持続がよく、原因療法になる可能性もある。
・非常に期待される。

zonisamide(ゾニサミド、商品名エクセグラン) [参考]
・本来は抗てんかん薬
・パーキンソン症状そのものの改善のほかに神経保護効果も期待できるかもしれない。
・2004年4月現在治験進行中。
その後の情報はニュースダイジェスト参照。

プレリン化合物
・神経細胞の障害因子であるフリーラジカルを消去し、細胞保護作用を示す。
・外国で第2相試験終了。

抗グルタメート作用を持つ薬剤
・神経伝達物質であるグルタメートの活動を制御する。
・外国では治験が行われているが、日本ではまだ。
・riluzole(リルゾール)筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬としてFDAで認可された薬。
・neramexane(ネラメキサン)アルツハイマー治療薬として外国で第3相治験中。

アポモルフィンの注射剤
・外国ではすでに発売されている。
・2004年4月22日"APOKYN"が進行期の患者の急性期のオフ症状に対する初めてで唯一の治療法としてアメリカでFDAに認可された。
・日本では発売の予定はないらしい。
・即効性のドーパミンアゴニスト。ひどいオフのときの救急の目的で用いる。
・具合の悪いときに自分で注射ができないのが問題である。

TCH-346
・神経細胞死を抑制する薬。病気の進行を遅らせる。
・治験が始まっているが、神経保護効果の判定が難しい。

dopaCR
・L−ドーパの徐放剤。
・欧米ではかなり以前から使われているが、日本ではまだ使用不可(04年4月)。
その後の情報はニュースダイジェスト3月参照。

その他にジスキネジアに対する薬がいくつか開発中とのこと。

参考資料: 『内科』 93巻4号 2004 南江堂
2004.5.2作成/2004年4月ニュースダイジャストにアップ/2005年6月医療関係に移行
●原稿作成:よしこ●

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