2003.07.23 更新

医療関係へ

米国のメーリングリスト等より
現在開発中の期待できるパーキンソン病治療薬
アメリカのNational Parkinson Foundation にask the doctorというメーリングリストがあり、患者から寄せられた質問にリーバーマン先生が答えてくれます。

先日「初期〜中期のパーキンソン病に対して現在開発中のクスリの中で最も期待できるものは?」という質問に対してリーバーマン先生が次のように答えました。
「いくつか期待できるものがあります。」

・ 協和発酵が開発しているアデノシン受容体拮抗薬
・ Schwarz Pharma社が開発中の経皮パッチ剤のドーパミンアゴニスト
TEVA社が開発した選択的MAO-B阻害薬「Rasagiline」
TEVA社が開発しているメネシットの即効型の薬

これに、現在わが国で治験が進められているエクセグランを加えて解説します。

KW-6002
協和発酵が1996年以来治験を実施しているアデノシンA2A受容体拮抗薬。これまでの臨床試験で、特に問題となる副作用を起こすことなく、パーキンソン病症状や運動性合併症状を改善することが示されている。
アデノシンA2A受容体拮抗薬は従来の薬剤とは異なり、線条体の神経細胞のアデノシンA2A受容体に選択的に作用し、異常な神経活動を正常に戻し症状を改善する。
レボドパやドパミンアゴニストなどの現在使われているドパミン系の治療薬とは一線を画する新しいタイプのパーキンソン病治療薬として期待されている。
現在欧米でPhase2、日本でPhase1の治験中。

SPM-962
Schwarz Pharma社が開発中の経皮パッチ剤のドーパミンアゴニスト
「ロチゴチンCDS(constant delivery system )」として欧米において第2相試験を終了し、良好な成績が得られ、2001年末に第3相試験を開始している。
日本では昨年11月14日に大塚製薬がSchwarz Pharma社と日本における独占的開発・販売権の契約を結び、今後日本国内での臨床開発を開始するという。
1日1回腹部にパッチを貼ることにより、皮膚からパッチの成分のドーパミンアゴニストが吸収されるので、経口製剤に比べ安全性に優れ、安定した血中濃度を維持することにより、安定した効果が期待できる。
このドーパミンアゴニストはSchwarz Pharma社が独自に開発したドーパミンD2受容体刺激薬である。
不随意運動の減少、オンの時間の延長、さらにパーキンソン病の進行を遅らせることができるかどうかなどについて検証中である。

TVP-1012
アメリカのTEVA社が開発した選択的MAO-B阻害薬「Rasagiline;ラサギリン」
アメリカで1999年に第3相試験を開始。
同じMAO-B阻害薬であるセレギリン(エフピー錠)と似ているが、早く効くのが特徴である。
2001年のパーキンソン会議で初期のパーキンソン病患者のラサギリン単独療法の有効性と安全性が発表された。
レボドパとの併用療法でも有効とされている。1日1回の内服でよく、胃酸の影響を受けない。
神経保護作用も期待される。

TV-1203
TEVA社が開発したEtilevodopa.
レボドパに代わるものとして開発が進んでいる。現在欧米で第3相試験中。
レボドパと違って水溶性で早く確実な吸収が期待できる。
速効錠と徐放錠がある。
レボドパ治療によって日内変動が起きるようになった進行期のパーキンソン病患者に有効。
オンまでの時間を短縮し、オンのない状態(No on)を減らし,1日の全体のオンの時間を増やす。

追加: ゾニサミド(商品名 エクセグラン)
抗てんかん薬ゾニサミドに著明な抗パーキンソン病作用があることを東京大学の神経内科のグループが2001年5月に発表した。
ゾニサミドはドパミン合成促進作用と軽度のMAO-B阻害作用によって抗パーキンソン効果を示し、またレボドパの作用を増強し延長すると考えられるという。ゾニサミドは安全でかつ安いクスリであることから、新しいパーキンソン病治療薬として期待される。副作用としては口渇、めまい、ふらつき、食欲低下、集中力低下などが起きることもある。
現在抗てんかん薬としての他にパーキンソン病の効能追加のため第2相試験中である。


☆アメリカにおいて開発試験中の抗パーキンソン病薬☆
(下記のURLでご覧ください。)
http://www.phrma.org/newmedicines/newmedsdb/drugs.cfm?indicationcode=Parkinson%27s%20Disease|219

2003年1月ニュースダイジャストにアップ/2003年7月23日医療関係に移行
003.1.17作成1●原稿作成:よしこ●

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