2003年-2006年 脳外科医への相談[DBS専用掲示板過去ログより] 
病歴とDBSの選択時期
視床下核をターゲットとした手術について
手術の方法と効果
震えに効果のある手術療法
すくみへの効果は?
年齢制限は?
注意が必要な機器とは?
携帯電話について
電気刺激の調整について
電池交換
難しいケース

器械による痛み
手術後の状態について
DBSを受けたけれど
DBSと知力低下
10/9のHOPEのビデオができました
純粋無動症にDBSは有効でしょうか

124.手術後の状態について  
名前: KIRIVE    日付:2004年3月1日(月) 14時57分
始めまして。
67才の父がDBSを1ヶ月前に受けました。術前はOFF状態では無動がありましたが、ON状態では歩行出来、転ぶ事もあまりなかったのですが、術後は歩行困難でふらつき転ぶようになり依然改善しません。
薬のほうは、術後メネシット1日2錠→1・5錠に減らしています。
ON、OFFがなくなった分、術前よりも悪化したように思います。
電圧は1・5から徐々に上げて頂き、現在3Vです。
また、ボルトの調整後始め多少は調子がいいのですが5日程経つと悪化します。他の患者さんが、2、3日で歩いて退院されるので家族共々、「なぜ?」という感じです。
この様な状態で、これから時間を掛け調整すれば安定するのでしょうか?
施術されてきた御経験上お答え頂きたく思います。

127.Re: 手術後の状態について
名前:KTSS    日付:2004年3月2日(火) 11時25分
KIRIVE様

 術後1ヵ月ではまだまだ結論を出すのは早いように思います。もう2ヵ月様子を見られて、術後3ヵ月経過してもそれでも変わりなければもう一度ご質問ください。


131.Re: 手術後の状態について
名前:KIRIVE    日付:2004年3月2日(火) 21時13分
KTSS様
 早速のお返事ありがとうございました。家族皆で明るい気持ちで見守って行こうと思います。 

525.DBSを受けたけれど  
名前:あさま    日付:2005年7月11日(月) 15時55分
KTSS先生へ
 私は昨年の11月に、DBSを受けた55歳の女性です。主治医は視床下核に入っていると言って居りますが、当初から右手に力が入らず、家事一般(特に歯磨き、食器洗い、かき混ぜる)等の事が出来ず悩んでいます。最初は時間が解決してくれると思っていましたか゛8ヶ月経った現在でも同じです。果たして本当に視床下核にはいっているのか疑問に思うと同時に、もし入ったとしても なぜこのような症状の改善が見られないのでしょうか? 宜しくお願いいたします。



526.Re: DBSを受けたけれど
名前:ktss    日付:2005年7月12日(火) 10時55分

あさま様

 ご質問は難しい点を含んでいるようで、明快なご回答は困難です。。
まず視床下核に入っているかどうかという点ですが、悩んでおられた症状のうちどのような症状がよくなったのかどうかわかりませんので、お答えしようもありません。例えば、オフ状態が好転してオン状態に近くなったというのであれば、視床下核に入っていると考えられます。また、主治医の先生が視床下核に入っていると言われるのなら、やはり視床下核に入っていると考えていいと思います。
 次に、右手に力が入りにくいということですが、力が弱くなったのか、それとも手の動きが滑らかでなくなったのか文面からでは判断がつきません。手術直後は固縮が取れるので力が弱くなったように感じられることがありますが、普通は数週間で回復します。したがって私にもよくわかりません。
お薬の量を加減してみたり、リハビリテーションを行って見られると効果があるかもしれないと、ふと思います。
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255.DBSと知力低下(囲碁の力)  
名前: あかんぼ    日付:2004年8月12日(木) 17時50分
はじめまして、
私は神戸在住ですが、神奈川にいる兄のことを書きます。
72才、発病15年、昨年(H15年)11月にDBSを受けました(視床下核)。

運動神経のことと、知力とについて書きます。
1.運動神経
  今年5月に電圧調整を双極型から単極型にきりかえてもらったところ「とたんに足が軽くなった」とのことです。
  一昨年から使っていた乳母車式の歩行具を使わなくても杖だけで数十メートルは歩けているようです。
2.知力
  術前にくらべて、術後に囲碁のちからが格段におちました。
ハンディキャップでいうと5段階くらい下がりました。(素人6段格だったのが初段くらいになりました。)
DBS手術の翌日は、”目を半開きにして意識もうろう”だったそうです(甥の話)。
術中に空気が入ったので、空気が抜けると意識も正常になるでしょう、との先生の説明があったとのことです。
私は術後5日目に見舞いにいきましたが、本人がのぞむので、先生に「碁を打ってもいいでしょうか?」と聞きましたら、「早い回復のために、是非打ってください。」との答えでした。それで、ベッドで上体を起こして打ちました。本人は楽しそうでしたが、碁の打ち方はとても乱れていました。
今年、3か月に2回のペースで、見舞いに行って碁を打っています。入院中の「乱れ」はありませんが、棋力(強さ)がもどりません。
昨年の術前には、一週間まえのことを忘れていることがよくありました。今年は、ときどき、5分前のことを忘れるようです。被害妄想などはありません。

この掲示板のEGASHIRA様の「母のパーキンソンについて」にKTSS先生のご回答があります。その中に、「78才となりますと、・・・手術後に痴呆などの症状が出る可能性が高いと考えられます。」と書いておられます。
また、APPLEのニュースダイジェストの11月の「STN-DBSに関する5年間追跡調査」(フランスのグルノーブル大学での49人の調査)には、「3年経過後3人の患者に痴呆が発生した」とあります。(ただし、同じダイジェストの昨年5月の「Pollak先生の講演から」では、同じ49人の追跡調査を紹介しながら、「DBSによって痴呆になることはない。」とあります。たいへんな誤紹介です。)

脳が萎縮していて、術中に空気がはいったのなら、その空気をなんとかしてとりのぞくことはできないのでしょうか?



258.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:ハトポッポ    日付:2004年8月13日(金) 15時33分
ニュースダイジェストを担当しているハトポッポと申します。ご指摘有難うございました。
同じテーマについて書きながら、2つの記事の照らし合わせをせず本当にいい加減な書き方で申し訳ありませんでした。
昨年5月の記事は、POLLAK先生が来日されて神経学会のサテライトシンポジウムで講演された折にメモを取って記事にしたものです。その時は論文は未公開で席上配布されず、入手できませんでした。
その後論文が発表されたので改めて11月にその内容を紹介いたしました。
ですから、痴呆の発症については11月の記事のほうが正確です。
丁寧にお読みいただいたことを感謝しています。これに懲りず今後ともお読みいただければ幸いです。


261.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:Kay    日付:2004年8月13日(金) 23時30分
Journal of Neurology Neurosurgery and Psychiatry 2004
には両側視床下核脳深部刺激術を受けた77人の3年間追跡調査が載っています。
これはグルノーブルとイタリアのミラノでの調査を合わせたものなのでニュースダイジェストの5年間追跡調査と重複するところがあるかと思います。
要約には欝がやや改善されていること、また思考障害(thought disorder)や無気力症(apathy)がやや悪化していると記されていますが 特に痴呆という言葉は使われていないのですが、5年間の追跡調査にある痴呆の発症というのはどの程度のものなのでしようか。
http://jnnp.bmjjournals.com/cgi/content/abstract/75/6/834


263.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前: あかんぼ    日付:2004年8月14日(土) 14時24分
ハトポッポさま、
ご丁寧な書き込みをしてくださって、恐縮です。
このようなホームページがご担当のみなさまのご努力で運営されているのはほんとにありがたいことです。

Kayさま、ありがとうございます。同じグルノーブル大学なので、きっと49人の調査もふくまれているのでしょうね。

DBS手術の利点の一つとして、効果がないときは電極を除去できる、というのがあるそうなのですが、電極を除去しても知力はもどらないのでしょうね。


267.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:sophia    日付:2004年8月14日(土) 18時4分
STN−DBSの5年間の追跡調査の記事はニュースダイジェストに書いた時点でNew England Journal of Medicine の原文を手に入れることができず、National Parkinson FoundationのDr.Liebermanの書かれたabstractを訳して書いたものです。
今回のご指摘にあたり原文に戻って調べてみたところ以下のように書かれています。
ーーー
5人の患者に認知力低下があった。手術直後に2人と手術後3年〜5年の間に進行性の痴呆が3人にあった。
残りの患者では痴呆のスコアは変化しなかった。
刺激術は臨床的に認知力に影響を及ぼさないので、進行性の認知力低下の事例はおそらく長期にわたるパーキンソン病の自然経過の現れと思われる。
ーーー
以上のような記載で、kayさんのご質問の痴呆の程度については書かれていません。
紛らわしい記載になったことをお詫びいたします。


270.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:あかんぼ    日付:2004年8月15日(日) 19時50分
sophiaさま、

グルノーブル大学の49人の追跡調査について、わざわざ原文を調べてくださってありがとうございます。

49人の内、DBS手術直後の認知力低下が2人、術後3−5年のあいだの進行性痴呆が3人だったのですね。
私の兄はその2/49の危険率にはまってしまったことになります。

EGASHIRA様の「母のパーキンソンについて」の2月14、15日にKTSS先生が書いておられる脳の萎縮と術後の痴呆発生のことを読みますと、脳の萎縮がある程度以上だと、痴呆発症率は2/49または(2+3)/49よりももっと大きいのでしょう。

兄も手術前に、MRI検査等を受けました。脳の萎縮があるとのことでした。それがどの程度の萎縮だったのか・・・。


271.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:KTSS    日付:2004年8月16日(月) 9時49分
あかとんぼさんへ

  ご質問にお答えすることは非常に困難な問題を多く含んでいます。現在のご兄君のご様子の状態を実際に拝見したわけではないので、推察の域を出ないですが(したがって完全に的外れかもしれません)、一応次のように考え ます。

  運動能力が向上している点から見ると視床下核DBSはそれなりの成果を上げていると思われます。
  問題は囲碁の実力低下に象徴されるように、知的能力の低下があると考えられることです。
  それではこの手術を受けた人がすべてそうなるのかというと社会復帰されて仕事を普通にやっておられる方も多いことからそうではないと言えます。
  今までの学会報告ではスイッチを入れて刺激をしていると認知力(周囲に対する正確な判断力とでもいいましょうか)が低下し、スイッチを切って刺激を 中止すると元に戻るというのがあります。ご兄君のご様子はそれに当てはまる ようではありませんので別の考えが必要に思われます。
  一般にDBSに限らず「脳の手術」自体は全く危険性がないのではなくて色々な危険性がありますが、知的能力の低下も一つの危険性と考えられます。この危 険性は大体50歳以下では殆ど問題になりませんが、60歳を越すと問題となりとくに70歳以上では年齢と共に急激に高まります。一番大きな原因は脳萎
縮です。脳萎縮のある方に脳手術を行いますとしばしば痴呆が顕著になります。
手術を施行する前にはあるかなしかの痴呆であっても手術後にはそれがはっきりしてくることが多いにあり得ます。ご兄君に脳萎縮があったのかどうかはっ きりしませんのでこれ以上この論議は続けられませんが、例えば極端な話です が80歳の方が何の疾患であれ(たとえば脳腫瘍の手術であっても)脳手術を
受けると聞けばどなたも「知的能力が低下する危険性がある」ことをご理解頂けると思います。したがってDBS手術は病院によって75歳を年齢上限にしたり、 また病院によっては78歳を年齢上限にしたりしています。逆に75歳以下で あればこの危険性が全くないとは言えないこともご理解頂けると思います。
  結論としては「囲碁の実力低下に象徴される知的能力の低下」はDBS治療によるというよりは「脳を手術した」ことによるものと考えられ、DBS刺激によるものとは考えにくいように思われます。DBS治療によるものならスイッチを切って刺激を中止すればわかります。
  再度、念を押しますが以上の説明はあくまでも実際に診察をしたわけではなく、推論ですのでその様に御理解ください。


272.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:あかんぼ    日付:2004年8月16日(月) 12時27分
KTSS先生、

くわしいご説明ありがとうございます。

兄の場合は、先生のご説明にある「脳の手術自体の影響」の疑いが濃いとおもいます。
手術後にまだ電圧をかけるまえの期間の様子がすでにおかしかったからです。

でも、期待をかけてこのつぎ碁を打つときにスイッチをきってもらってみます。
囲碁では、碁盤のうえの碁石がいくつかまとまって「形」をなしているとき、その 形が「活きている」か「死んでいる」かということが 慣れてくると簡単な形のばあいは、すぐにわかります。
ところが、今年の兄は、簡単な形をみて考え込むことがよくあります。それも10分も15分も。
そのように考え込んだときに、スイッチを切ってもらうことにします。
結果は来週報告できるとおもいます。


274.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:あかんぼ    日付:2004年8月23日(月) 11時26分
KTSS先生、みなさま、

兄が19日(木)に神戸にきて、3泊し、昨日新大阪からかえりました。あちらではヨメさんが待ち受け、無事に帰着したそうです。

20日のよる、家のまえで転倒させてしまい、後頭部を打って出血し救急車で病院へいき、傷を縫いました。横についていながら、なんということをしてしまったのか。

スイッチオンオフの実験はできませんでした。
オンオフのリモコンなど、兄は見たことがないそうで、もちろん持ってきていませんでした。棋力はあいかわらずでした(3日間で10局ほど打ちました)。

兄はインターネットをつないでいないので、21日のよるにこの掲示板の私の書き込みをみせながら、読み聞かせました(16日の私に書き込みだけは省きました)。
「棋力と脳の萎縮と脳手術か・・・論文のテーマになるかもしれんな」なとど言っていました。

昨夜のヨメさんの電話では、いたって元気で、傷の痛みもあまりないようで、パソコンにむかってなにやらやっている、とのことでした。


277.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:あかんぼ    日付:2004年9月8日(水) 13時45分
兄は、あちらの病院で一週間後に抜糸しました。
あらためてCTとX線検査も受けましたが、埋め込んだ電極やリード線への影響はないとのことです。そのごもよく転ぶそうです。

KTSS先生、脳の手術自体によって悪化した痴呆について、外科的または内科的の治療法はあるのでしょうか?
そのような療法にも取り組んでいる病院はあるのでしょうか?
お教えください。


278.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前:KTSS    日付:2004年9月9日(木) 21時45分
今回の質問は特定の病院の名前を求めておられるようなので残念ながらお答えできません。


279.Re: DBSと知力低下(囲碁の力)
名前: あかんぼ    日付:2004年9月10日(金) 12時23分
KTSS先生、

さっそくにお返事くださりありがとうございます。
教えていただきたいのは、次のようなことです。
(高齢者の)脳の手術自体によって引き起こされた(または、悪化した)痴呆の改善のために、どのような(外科的)治療法が諸病院で試みられているのでしょうか?
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589.10/9のHOPEのビデオができました  
名前:HOPE世話人    日付:2005年10月13日(木) 19時3分
アンケート結果で約9割が大変よかったとの評価を得たHOPEの会のビデオができました。
ビデオご希望の方は世話人(下記メールアドレス)まで住所名前の申し込みのメールください
pcbellmanhashi@ybb.ne.jp 橋爪
nisidaj@nifty.com 西田

(a)講演会初期でながしたもの
(b)講演会全体の様子を映したもの
 のどちらかあるいは両方なのか、明記して下さい。お値段は(a)(b)どちらも 500円/本です。


596.Re: 10/9のHOPEのビデオができました
名前:ライラック    日付:2005年10月22日(土) 7時24分
ビデオが届きました。
あまりの手際のよさに感心しながらも“疑問”いや“心配"してしまいます。
添えられていた手紙から、お二人とも大変お疲れのように感じ取れました。
このままでは世話人の責務が重すぎるのではと言わずにはおれません。

この会がこれからも続けられるように皆で協力の道を探しましょうよ。


597.Re: 10/9のHOPEのビデオができました
名前:あかんぼ    日付:2005年10月23日(日) 13時11分
注文したビデオがすぐにとどきました。
一日に2ー3本しかダビングできないそうで、ほんとうにたいへんなお手間です。

さっそく一通り観ました。
たいそう参考になりました。パーキンソン病とDBSについて勉強になったこと以上に、そのことに 携っておられる先生方の飾らぬ生のお声が聞けたのがありがたかったです。
”APPLEで”という言葉が何人もの先生のお話のなかで出て来ています。

しかし一つだけ、納得のいかないご意見がありました。
「DBSで”失敗”ということはありません。悪い効果がでたら装置の電源をOFFにしたら元にもどるのですから。」
という意味のお話です。
私の兄は、DBSのあと認知症が重篤になって、OFFにしても元にもどりません。(格段に弱くなってしまった 囲碁の力が、OFFにしても戻りません。)


602.Re: 10/9のHOPEのビデオができました
名前:mizutae    日付:2005年10月26日(水) 19時16分
あかんぽ様

パーキンソン病専門の神経内科医です。HOPEの会にも参加しました。

お兄様がDBS治療の後認知症が悪化されたとのことですが、私の考えでは、DBS手術を契機として、もともとあった認知症が目立つようになったものと考えます。手術によって認知症になるとすれば、手術時に大出血をおこした場合くらいしか考えられないと思います。あと、手術によって気分の変化がみられることがあります。うつ症状が出て見かけ上認知症に見える場合もあるかもしれません。

もともと認知症はなかったのに、手術後認知症になったのでしょうか?
それとも、少し認知症があったのが手術後悪化したのでしょうか?

原則として、認知症のある患者さんはDBS手術をしないことになっております。ひとつは手術そのものの効果が出にくいこと(手術が難しい)、認知症が悪化するように見えることがあるからだと思います。

パーキンソン病の患者さんに認知症を伴うことが時々あります(特に高齢の方)。隠居生活をされてる方ですと、軽い認知症があっても不自由なく生活されていることがほとんどです。そういう気がつかなかった認知症でも、何かの出来事(本人の退職・病気・入院、家族の不幸など)で目立つようになることが多いです。


604.Re: 10/9のHOPEのビデオができました
名前:あかんぼ    日付:2005年10月27日(木) 12時43分
mizutae先生、

あかんばです。

ご投稿に接して、感謝の気持でいっぱいです。
先生のような方がおられることは、患者さんたちにとって どんなに心強いことでしょう。

ご質問へお答えするべくつとめます。
「もともと認知症はなかったのに、手術後認知症になったのでしょか?
それとも、少し認知症があったのが手術後悪化したのでしょうか?」

兄の認知症は少しあったのが手術後(急激に)悪化したのだと思いす。
それは、手術(一昨年末)の1年ほど前から動作がさらに緩慢とり、”もの忘れ”もかなりひどくなっていたからです。
手術の一週間ほどあとに、病室に来られた神経内科の先生が「手術前に”テスト”をしていますから。」といわれました。つまり認知症については手術に耐えられる程度だった、と理解しています。(3ヶ月ほどあとで、兄がそのテストのことに触れて「10の課題のうち、4つほどしかできなかった。」といっていました。)

囲碁の力については、手術の2ヶ月ほど前に対局したときは、従来とかわらず”強かった”ことを確認しています。
手術の数日後の対局のときはまるでだめでぼろぼろでした。
1ヶ月あとくらいからすこし回復しましたが、今月始めに訪問したときに至るまで改善していません。
60年近く前のまだ弱かった頃のレベルにもどったままです。
それは、従来からの認知症の緩慢な進行とは別の、急激な変化だとおもっています。

「手術によって認知症になるとすれば、手術時に大出血をおこした場合くらいしか考えられないと思います。」

でも、フランスのグルノーブル大学の被術者49人の5年間追跡調査では、かなりの高率で痴呆を発症しています。大出血がなくても発症(急激な悪化)するのではないでしょうか。
ここをクリックすると、このDBS掲示板で、昨年の私の投稿にたいしてsophiaさまが調べてくださった結果があります。
また、今年APPLEのボランティアの方々によって発行された
「DBSを受けたパーキンソン病患者へのアンケート」によれば、47人中11人が術後の記憶力の低下を挙げています。
手術直後の認知症悪化にたいする防止策や治療ができるようになることを切望しています。


606.Re: 10/9のHOPEのビデオができました
名前:Kay    日付:2005年10月28日(金) 8時31分
あかんぼ様
mizutae先生

おはようございます。

素人考えで申し訳ないのですが、DBSを受けると なにかのはずみで、 アセチルコリンエステラーゼの分泌が極端に増えるとか アセチルコリンが極端に減ってしまうということはありえないのでしょうか。

すいません、変な事をずっと疑問に思っております。


607.Re: 10/9のHOPEのビデオができました
名前:mizutae    日付:2005年10月28日(金) 9時40分
あかんぼ様

引用されているように、進行性の認知力低下は自然経過によるもと考えます。あかんぼ(前回はお名前を間違えておりました、失礼しました)様のお兄様も手術前より少し認知症があったようですから、手術をきっかけに症状が顕在化したものと考えられます。

Kay様
アセチルコリンの分泌、アセチルコリンエステラーゼ活性の変化はあるのかも知れませんし、ないかもしれません。実際の調査があるかどうかわかりませんが、脳外科手術に限らず(腹部手術・整形外科手術)、手術前後に認知症症状が出ることはよくありますし、一部の方はその認知症が残存するように思います。DBSが特別悪いということではないと考えております。

最近、子供のゲーム機で脳年齢というのをチェックしました。実年齢46歳なのに70歳と出てきて、ちょっとショックでした。
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628.純粋無動症にDBSは有効でしょうか  
名前:らんこ    日付:2005年11月14日(月) 22時59分
はじめまして。パーキンソン症候群の中で、進行性核上性麻痺から分類された純粋無動症という病気を煩う73歳の父を持つ娘です。現在の父の主な症状としては、反射障害、すくみ足、バランスを失ってすぐ転倒する、仮面表情、よだれ、鬱症状などが顕著に見られます。現在は誰かの介添えによって何とか生活する状態を保っています。先日、偶然NHKスペシャルを観ていた父が、DBSの手術の存在を知り、どうしてもやってみたいと意欲を示し始めました(いままでは鬱症状もあり、まったくやる気を見せなかった)。しかし、私も必死になっていろいろなことを調べた結果、基本的にパーキンソン症候群の人には、DBSの手術は効果がないと聞きました。とはいえ、医学は日進月歩ですし、何かの文献で純粋無動症にもDBSの効果は認められたというものを読みましたので、ここで改めて、まったく可能性がないものかどうかお聞きしたく存じます。父は高齢ですが、体力はとてもある方だと思います。どうか、先生の御意見をお聞かせくださいませ。



630.Re: 純粋無動症にDBSは有効でしょうか
名前:KTSS    日付:2005年11月17日(木) 9時40分
らんこ様

DBS治療はパーキンソン病と本態性振戦症に有効です。パーキンソン病もL-DOPA
が有効でないとあまり効果はありません。さて、純粋無動症には今まで効果があっ
たという学会報告がないようですのでほとんど行われていないと思います。した
がって、有効かどうかははっきりしませんが、おそらくそれほど効果がないので
はないかと推測します。あまりご期待に沿えるお答えにはなっておりませんが、
まだ報告が少ないのでお答えしにくいところです。


632.Re: 純粋無動症DBSは有効でしょうか
名前:あるちゃん    日付:2005年11月19日(土) 14時59分
らんこ様。こんにちわ。お父様の介護、本当にご苦労様です。
今まで,無気力であった方が急に意欲をお持ちになられたとか
そのうれしさ・・よくわかります。
私の先生が進行性核上性麻痺でした。先生の死後、その奥様が
「いのち抱きしめて」という13年におよぶ介護記録を発表。現
在もよみつづけられております。ぜひ、ご一読ください。
もう、お読みになりましたか?そのうえで、なおDBSをお望
みでしたら、これはもう立派なものです。
どうかがんばって進行性核上性麻痺界の伊豆さんへの道を切り
開いてください。周囲の説得が必要なら応援いたします。
そして、もしその道を引き返す時も、お父様にはくれぐれも優
しくせっしてあげてね。


633.Re: 純粋無動症にDBSは有効でしょうか
名前:らんこ    日付:2005年11月19日(土) 18時40分
KTSS様

  お忙しいところお返事いただき、まことにありがとうございます。
  学会報告に関しては、ネット上で日本大学の医学部の方が書かれたものを見つけました。以下のアドレスで見ることができます。

  http://www.md.tsukuba.ac.jp/public/tbsa/ABSTRACT/38-2.html

  その中に、以下のような文章があります。

  ……そのひとつが中枢性疼痛や不随意運動に対する脳深部刺激療法である。その実例として、振戦、バリスムス、パーキンソン症候群、視床出血後ヒョレア、純粋無動症などの治療効果をビデオの供覧を含めて紹介したい。……

  私は一般人なので、この治療効果を撮影したビデオを見る術を持ちませんが、この文章を見て、もしかしたら可能性があるのかもしれないと思いました。
  ただ、DBSを行ったからといって、あのNHKの番組のように皆さんが劇的によくなっているわけではないということは、このアップルのDBSの投稿を読み、よく理解しています。
  しかし、純粋無動症というのが非常に少ない症例でもあり、本当のところ、効果があるかないかは、手術をやってみないとわからないというところかもしれませんね。
  ご回答いただき、本当にありがとうございました。


634.Re: 純粋無動症にDBSは有効でしょうか
名前:らんこ    日付:2005年11月19日(土) 18時47分
あるちゃん様

  暖かい励ましの言葉をいただき、本当にありがとうございます。
  お医者様から父の病名とその症状を聞かされた時は、あまりのショックでどうしたらよいかさえわかりませんでした。
  実は、今も父にはこの病気の本当の恐ろしさについて、話していません。この病気が精神的なものに非常に左右されるということと、父がとても神経質な性格なので、お医者様と相談して、詳しいことは告知しないように決めました。
  知る権利というものを考え、非常に悩みましたが、いまも話していない状態です。父はパーキンソン症候群の中でも軽い病気だと思っています。
  ところで、「いのち抱きしめて」という介護日記は市販されているのでしょうか? あとでインターネットで調べてみますが、もしよろしければ教えていただければ幸いです。
  DBSの手術については、お医者様と相談し、じっくりと考え、決断したいと思っております。DBSも技術がかなり進歩していると聞きますので、あと1、2年待つという手も考えられますが、ひとつ気になるのが父の年齢です。
  いずれにしても、決して希望を捨てることなく、頑張りたいと思います。


635.Re: 純粋無動症にDBSは有効でしょうか
名前:あるちゃん    日付:2005年11月20日(日) 8時44分
フオト・ドキュメント
いのち抱きしめて
在宅介護13年
   文・・田沼祥子
   写真・田辺順一
日本評論社   ¥1900プラス税
一言、高いので図書館の利用をおすすめします。


636.Re: 純粋無動症にDBSは有効でしょうか
名前:らんこ    日付:2005年11月20日(日) 17時56分
あるちゃん様

  教えていただき、ありがとうございました。
  なかなか図書館に行く暇がないので、高かったですが、さっそくアマゾンで本を購入しました。
  届きましたら、じっくり読んでみたいと思います。


 


639.Re: 純粋無動症にDBSは有効でしょうか
名前:sophia    日付:2005年11月22日(火) 0時32分
らんこさんへ、

僭越ながら、貴女のみつけられたabstractをお書きになった日大医学部脳神経外科の片山容一教授にこの件について直接お尋ねしたところ、下のようなお答えでした。

ーーー
今から7−10年程前に純粋無動症は5例経験しましたが、2例に歩行の改善がみられました。しかし、それも2−3年しか効果が持続しませんでした。その後は、やられないようにしています。確実な有効例はないというのが現在のところは正しいと思います。(以上)

ーーーー

お父様が希望をお持ちになられたのに、水を差すようで心苦しいのですが、実際のところをお知らせした方が良いと思いました。
どうぞお父様ががっかりなさらないように、力づけてあげてくださいね。


647.Re: 純粋無動症にDBSは有効でしょうか
名前:らんこ    日付:2005年11月30日(水) 13時29分

  お返事が遅くなって申し訳ありません。
  お忙しい中、わざわざ日大の先生にお聞きくださり、感謝の言葉もございません。
  やはり純粋無動症は難しいようですね。DBSの手術は振るえと硬直には非常に効果を発揮するようですが、足が出ない、ふらつきなどの症状は改善されにくいということは、さまざまなことを調べてわかりました。
  7から10年前に純粋無動症のDBS手術をやられて効果がなく、今にいたってはやっていないということは、10年ほど前からやはり手術法などは変わっていないということなのでしょうね……。
  あとは、医学の進歩を待つしかないという思いです。

  本当にありがとうございました。めげずに希望を持って頑張りたいと思っています。
 
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